Harmony H22
愛すべき風体のB級ビンテージ・ベースを手に入れた。
音楽は好きだが、楽器自体に愛着を感じたことはない。が、これは単純にいいなあと思った。いわゆる「ビザール・ギター」というほどのご陽気さはないけれど、同じような軽みと渋さを持つ、まさに60年代そのものの形をしている(バットマンのシルエットのような、洋凧のような、ステルス戦闘機のようなピック・ガードは、結局何を表現しようとしてるの)。
状態はすごく良いとはいえない。
ただし、パーツはほぼオリジナルのままで、かなり安かった。
ほぼ、というのは、つまりオリジナルでない個所もある。
たとえば、ブリッジ。形こそ純正だが、木目がやけにあたらしいので、少なくともこのベースにもともと付いていたものではない。
また、テイル・ピースも、オリジナルは木製だが、これは金属製(とはいっても、ビンテージとして紹介されているやつと同じテイル・ピースなので、間に合わせの交換品じゃないとは思う)。
それから、スイッチ類の一番上にあるつまみ型トーン・セレクタ(チキンヘッド・ノブ)は、欠品状態だったので、自分で見つけて買って取り付けた。形はオリジナルっぽいが、このベースのものではない。ひょっとしたらHarmony社のものですらないかもしれない。Silvertone社か、Kay社か(……いずれも同じようなものだけれど)。
ほかのベースと比べてどんな程度かはわからないが、太くてまったりとして、わりに減衰の早い「ボン」、「ボン」という音がする。今のところの印象としては、左手の運指は、以前持っていたプレシジョン・タイプのベースよりもやりやすく、右手の音の出し方は、そのプレシジョン・タイプのベースよりも難しい(たとえば、爪がちょっと引っかかっただけで、「こりっ」という小さなノイズが、比較的大げさに出る)。
が、ピックで弾くと、大きなゴムマリがはずむような良い音になる。指弾きは、たぶん慣れの問題もあるだろう。
もちろん、スラップ弾きには適さない(あ、ボクがスラップはできないと言うべきか)。コンプレッサーとかでむやみに輪郭のはっきりとした音を作ったりすることにも、たぶん適さない。よくわからないが、適さないと思う。